悩める症例を昨日今日と経験しました。
2ヶ月ほど前に左下3(糸切り歯・犬歯)の神経を取って、詰め物をした患者さんです。
昨日来院され、その歯が痛い、、、ということで再治療を行いました。たしかにコツコツすると「響く感じがします」とのことです。「あら?改めてみると少しアンダーかな?」とか「もしかすると2根あった?」、、、普通はそう考えますよね。
と、申し訳なく思いながら、CR部分を外しもう一度治療を行えるように削り。うがいしてもらったところ、激しく凍みると言うのです。
抜髄したハズなのに冷たい物が凍みる???これは、、、、、太い根管がもうひとつあって、見逃している!!そう思いこんで麻酔をしました。
ガッチリ麻酔をして、もう一度切削すると、、、、それでも凍みる!!との訴えが強く出てきます。見逃しているハズの根も見あたらず、、、、
他に虫歯を探すと、左下6の遠心にカリエスがあります。
これだ、、、、ここも麻酔をして虫歯治療を行います。ですが、露髄するほどのカリエスではありません。おまけに6を削った感覚だと、どう考えてもその部位には麻酔が効いているのですが、うがいをする度に痛みが・・・・不思議です。
とりあえず、左下3にはペリオドンという「神経を殺す薬」を入れ、蓋をしてお帰り願ったのです。
ここまでが昨日の話です。
さて本日、もういちどその患者さんが来院されました。
「たぶん、治療している歯の手前です。裏側から凍みて、息を吸っても痛いのですが、その部分を指で押さえて息をすると痛くありません」
を〜、なんて賢い患者さんでしょう。
手前、2番はノンカリエスですが、これは思い切って抜髄しようと決心し、お話しをしました。痛みが相当あるようなので、1.8mlを最初から2本使って麻酔をしました。
10分ほど経って、エアーをかけて確かめるとまだ麻酔が効いていません。
歯根膜に麻酔をしました。すこし漏れてきますが、1.8mlを2本使いました。それでも麻酔が効きません。
う〜ん、、、
通常よりも少し太目の針で、根尖をめがけ、骨膜を通過するぐらいの力で麻酔をしました。
患者さん痛そうです、、、ゴメン、、、
しかし、その直後「効いてきました!!」の声を聞くことが出来ました。「うがいをしても全く痛くありません」とのことです。
そこで一気に抜髄をして治療を終えました。
まったくノンカリエスでの歯髄の痛み、、、久々に経験しました。患歯を見つけることが出来なかったら、、、ゾッとします。
今回は患者さんの賢さに助けられました。
ところで、i文庫で次郎物語を読んでいます。小学校の時に読んで面白かった記憶があったんですよね。
「子ども向け」ですが、大人でも楽しめます。でも、時代背景やら何やらで今の子はついて行けないんじゃないのかなぁ〜?
800mlでも多く感じる今日この頃....
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