さてさて、2年ほど前にインプラントの最終補綴物をセットし、その後の再来院がなかった患者さんがいらっしゃいました。
仕事が忙しく、しばらく来院できなかったその患者さんの主訴は「歯ぐきが腫れた」でした。
元来、歯周病の進行が大きな患者さんでしたし、骨の厚み等も少なくインプラントオペも苦労した患者さんです。
ダメか、、、orz 、、、とお話を伺ってみると、腫れたのはインプラントを植立した反対側の歯の部分でした。(ちょっとホッとするオイラ)
写真を撮影して確認、、、腫れてしまった部分はどうやら歯根破折が疑われます。
ですが、ですが、他の部位は良好でした。
歯周病もここまで回復すると一安心です。
行った処置はSRPまでですが、、、
その後の患者さんの努力+左下にインプラント補綴を行ったことによるバランスの回復が主な勝因ではないかと思います。
では症例を↓
2年前のレントゲン写真です
◯1の部分にインプラントを植立
矢印部分に注目です
これが本日の写真です
2年前の写真です
骨吸収が大きく、抜歯も考えました
骨が出来ているのが分かります
手前の歯はたぶん折れてます、、、orz
2年前です
ココもに垂直性の骨吸収大でした
かなり骨ができてきました。
う〜んと、こういう症例を通じてオイラが言いたいことは2点あります。
インプラントはその部位の為だけにあらず。
例えば、この方が義歯を選択してたなら、かみ合わせのバランスが悪くなり、上の前歯は数年で破壊されていたでしょう。10年以上経過すると、下の前歯以外はすべて抜歯となっていた可能性もあります。
無理にぬいてインプラントは考えもの
オイラのちょっとした知り合いにニワカインプラント専門家がいます。オイラが大嫌いな人種なのですが(笑
例えば、左下にインプラントを入れたとします。ところが、あまり出来が良くなく患者さんから「よく噛めない」という不平不満を聞いたとします。彼は「左上も抜いてインプラントにしないからだ」と返すそうです。
何か不平不満を言われた時こそビジネスチャンスなんだと。オイラも歯科治療がビジネスではないと言いません。経済活動なしの治療はあり得ません。
でもさー、、、(2000字余り削除)
もし、このお写真の患者さんが彼の元を訪れたなら、左上も右下もインプラントを勧められていたでしょう。
ところで、Mac os のプレビューで文字とか矢印が入れられるとは知りませんでした。意外と便利かも。
ココ、とりあえずブックマークです。 |