歯医者ネタです。
そろそろ、勉強会の当番が当たってくると思われるので、その準備なぞをしています。今回は、根管治療に関して何らかの発表をしようかという魂胆です。
下の様な写真、一般の方に見てもらうと我々の苦労とか理解していただけるのでないかなぁ?なんて。。
症例No.1の歯を抜髄(神経を抜くこと)しなければならなかったとします。頬側の太目の根は何とか綺麗になるでしょう。ですが、舌側の細い根はが噛み合わせ面からトライインすると、どのようになっているのかと言うと・・・
まずやや斜め下方向、そして斜め右方向、斜め左上方向、そして右方向、最後に下方向、、、書いててよくわからなくなってしまいましたが、とにかくグニュングニュンに曲がってるわけです。
こういう根、下の4番の根なら難しいながら何とか治療に成功するかも知れません。ですが、これが上の7番の近心頬側だったら手に負えない感じがしますね。
症例 No.1
転位歯で抜歯した下顎4です。
咬合面から見て「1根」と決めつけてしまいがちです。
横から見るとこんな根になっています。
近遠心的にややS字です。頬側根はほぼストレート
ですが、舌側根は頬舌的にもS字を描いています。
細い根がトルネードしている様子がわかります。
続いて症例No.2です。主訴は「歯を噛み合わせると強烈に痛い。痛い歯は茶色くなっているから、セメントを詰めて応急処置をして欲しい」です。
まあ、こう見えても(どう見えるか??ですが)他人の歯を何十年も診てるのです。パッと見で「はい、残念ながら抜歯ね」と判断できなくちゃあ素人でしょう。
マニアックな先生は「意図的に抜歯して根管処置して接着性セメントでつけて再植すればいいじゃん」なんて思うのでしょうが、咬合・社会的背景等を考えると保険適用外となる破折歯牙の抜歯再植もなかなか・・・ね・・
※そうそう、小臼歯で「意図的抜歯再植」と堂々と書かれた場合、「意図的抜歯再植は大臼歯のみでっせ・・」と教えてあげることがあります。
そうすると「いやいや、破折してたので、抜いて口腔外で接着して再植したんですわ。どうです。凄いでしょう」みたいに返答が来るんですな〜、、そうされると困っちゃいますのでご留意を。
症例 No.2
抜歯した歯を見ると、何で抜いたの?と思われそうですね。
ちょっと力を加えるとこのとおり・・
見事に割れています。
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